「舞いあがれ 東大阪」メッセージ
MAIAGARE
HIGASHIOSAKA
MESSAGE
MAIAGARE
HIGASHIOSAKA
MESSAGE
水野 佑哉さん
株式会社水野製作所
代表取締役
「舞いあがれ 東大阪」メッセージ
MAIAGARE
HIGASHIOSAKA
MESSAGE
MAIAGARE
HIGASHIOSAKA
MESSAGE
水野 佑哉さん
株式会社水野製作所
代表取締役
創業から今年で50年を迎える株式会社水野製作所は、高度な精密板金技術で知られるモノづくり企業だ。社員は3代目・水野佑哉さんを含めて6人。
父と母、弟、2人の従業員という家族経営の小さな工場だが、技術力の高さと徹底した繊細な取り組みで大きな信頼を得ている。
「『こんな少人数で、ここまでクオリティの高い仕事ができるの?』なんてうれしい言葉をかけられることも。チーム力で勝負しています」と、水野さんは笑顔で話す。
得意とするのは医療用機器や介護機器といった難易度の高い板金加工。
歯科で使用する治療用装置が一体になったデンタルユニットやレントゲン装置の内部品、介護用浴槽の部品などを手掛け、設計から製造、表面処理、組み立てまで、自社で行う一貫生産体制を強みに、付加価値の高い製品をつくり続けてきた。
「当社が一番自慢できることは、溶接や表面仕上げの丁寧さです。例えば、介護浴槽の部品はエンドユーザーが直接手に触れるため、手が当たってもケガをしないよう特殊加工を施したり、ステンレスの表面仕上げもできるだけ手をかけて高品位に仕上げたり。『納品したら、ハイ終わり』ではなく、その製品を使うエンドユーザーの人たちに安心して使ってもらえるよう、普通はそこまでしないところまで徹底して行うのがこだわりです」。
そう話す水野さんは、中学から大学までラグビーに励んだ元ラガーマンだ。父の会社に入り、リーマンショックで売上げが低迷したときは、営業担当として新規の顧客開拓に奮闘。最初は袖にされた会社も粘り強く通い続けることで、着実に信用を築いて仕事を広げていったという。
「小さな仕事でも誠実に対応すれば、いつかは評価される。へこたれずに前へと進む精神はラグビーで鍛えられましたから」と笑顔で話す。
そんな水野さんが板金技術への思いを形にした製品が「Amaryllis(アマリリス)」だ。子どもたちに金属加工に興味を持ってもらいたいという発想から誕生したこの製品は、歯車状の金属を組み立てるキーホールダーで、板金の持つ金属の重量感や質感を触って遊ぶことができるもの。
「普段の生活で金属と遊ぶことってあまりないでしょ。これで遊んだ子どもたちが将来、板金加工を仕事の選択肢にしてくれたら、という思いを込めてつくりました。しかも、このAmaryllisは当社だけでなく、バレル研磨やサンドブラスト、カラー発色など普段から付き合いのある東大阪の町工場の技術が使われています。
いわば、東大阪の町工場の技術を結集した製品なんですよ」と、水野さんは胸を張る。
これをきっかけに同社の技術力の高さが評価され、今ではロケットストーブや小物棚といった新たな製品づくりにも発展しているという。
「板金加工の仕事は表には見えない仕事ですが、見えないからこそ妥協のない高品質なモノづくりが重要。一人ひとりが切磋琢磨し、その上で会社が評価されることが一番うれしいし、大事にしていきたいです」と水野さん。
まさにラグビーの精神「One for all,All for one(1人は全員のために、全員は1つの目標のために)」で仕事に取り組み、これからも突き進んでいく。
DATA
誠実かつ前向きに。
表には見えないからこそ妥協なきモノづくりを