「舞いあがれ 東大阪」メッセージ
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HIGASHIOSAKA
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新井 繁太郎さん
和牛処 助春 代表取締役社長
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新井 繁太郎さん
和牛処 助春 代表取締役社長
おいしいA5ランクの黒毛和牛をコスパ良く食べられる焼肉店と評判の「和牛処 助春(すけはる)」。現在は東大阪の老舗として人々に親しまれているが、1935年に守口市で精肉店として開業したのが始まりだ。「助春」という店名は創業者の名前でもある。
東大阪に移転してきたのは1971年。そして87年に2代目がステーキハウスをオープンさせた。そのときに誕生したのが、今も名物の一つになっているミンチカツ。たっぷりの上質な肉と淡路産の玉ねぎを使い、ジューシーな肉汁があふれ出てくる逸品だ。
その後、1995年に川田に移転し、精肉店・焼肉店・ステーキレストラン(現在は休止)が一体になった「和牛処 助春」にリニューアルした。現在のような人気店になるまで「紆余曲折があった」と話すのは3代目の新井繁太郎さん。「20年ほど前に狂牛病が問題となった際は、当店も危機に陥りました。そこで、肉のプロである祖業の精肉店の強みを生かして、安全で高級な肉を扱っていることを、もっと前面に打ち出していくようになったのです」。
提供するのは長年培ってきた目利きの力で選んだ、極上のA5ランクの和牛。「なるべく低価格で食べていただくため、産地は限定せず、そのときに最もおいしい肉を選んでいます」と新井さん。一頭買いをしているので、なかなかお目にかかれないような希少な部位も取りそろっている。さらに、焼肉は厚切りで1枚1枚が大きいのも当店の自慢だ。かくいう新井さんは元々家業を継ぐつもりはなく、運送会社や他の料理店で働いていたそう。家族の体調不良をきっかけに戻ることになり、2008年に代表取締役社長に就任した。
「当店がもう一度ターニングポイントを迎えたのは10年ほど前。当時は百貨店にも出店しており、作業効率の悪さが原因で多くのスタッフが辞めてしまい、経営が厳しくなりました。一時はもう閉店しようと思ったことも。でも、もう一度真摯にお客さまとスタッフのために取り組もうと一念発起しました」。働きやすい環境づくりを一から構築し、スタッフへも手厚くサポート。さらに2015年にはリニューアルし、ソファ席や掘りごたつを増やして、お客さまが心からくつろげる店づくりを押し進めた。人気のランチタイムは洋食メニューがメインで、名物のミンチカツとのセットがオススメ。特製タレを絡めたセットの焼肉も、もちろん和牛だ。ディナーの焼肉では、フレンチ出身のシェフが考案したフレンチ要素を取り入れたコースも、宴会やお祝い事の際に喜ばれているという。
「30数年ぶりに訪れたというお客さまがおられたり、家族で通っていた子どもがアルバイトに応募してくれたり、ずっと東大阪でやってきて良かったと思う瞬間があります。今後はもっといい店にしたいし、ミンチカツももっと多くの人に知ってもらいたいという気持ちもあって、ゆくゆくはセントラルキッチンの新設や店舗展開も考えています」と語る新井さん。もうすぐ創業90年を迎える「助春」だが、まだまだ進化し続ける今後が楽しみだ。
DATA
肉のプロだから可能にした、
安全で高級な肉を手頃価格で楽しんで