「舞いあがれ 東大阪」メッセージ


MAIAGARE
HIGASHIOSAKA
MESSAGE
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戸屋 加代さん
株式会社MACHICOCO
代表取締役
代表取締役の戸屋 加代(とや かよ)さん。
「舞いあがれ 東大阪」メッセージ
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戸屋 加代さん
株式会社MACHICOCO
代表取締役
代表取締役の戸屋 加代(とや かよ)さん。
製品開発や町工場のサポート、ワークショップ運営、カフェ経営など、モノづくりを通じて“まちの活性化”を目指す株式会社MACHICOCO(マチココ)。同社の代表取締役を務める戸屋 加代さんは、IT企業と、父が営む中辻金型工業での経験を経て、平成30(2018)年に株式会社MACHICOCOを起業した。
「父の金型工場を手伝うなかで、販路の確保やクライアントとのコミュニケーション、技術の継承が、町工場の課題だと気付いたんです」と戸屋さん。MACHICOCOは、これらの課題を解決するための“町工場の未来を創る存在”を目指して起業したという。
「商品を開発したくても、どこに依頼をしていいのか分からない、イメージと違うモノが納品されたといった悩みをよく聞いていたんです。そこで、私たちがクライアントと職人の間に立ってまとめ役となり、企画から設計、販売までトータルで請け負うシステムをつくりました。クライアントと職人の間で生まれる齟齬(そご)をなくし、円満にモノづくりができる環境整備に注力しています」。
「クライアントが望むことも、職人はなかなか納得してくれない」といったコミュニケーションのトラブルも、戸屋さんが間に入ることでスムーズな話し合いが可能になる。
「例えば、クライアント側の『デザインに力を入れているから、強度より見た目を意識してほしい』、職人側の『この場合に必要な技術は、どうしても時間がかかる』といった、両者の思いと理解の違いを細かく埋める作業が必要なんです」。
さらに、戸屋さんから「こういう方法がありますよ」と提案・発信することも。「正しいサービスと価値をきちんと届けたいんです。ただ単に良いモノをつくるだけでなく、コミュニケーションを含めたモノづくりこそ、これからもっと求められると思っています」。
だからこそ、人と人をつなぎ、それぞれの持つ課題を技術やアイデアで解決するモノづくりの仕組みをつくったと戸屋さんは話す。
「MACHICOCO」は企業同士の橋わたしだけでなく、モノづくりにふれる場所の提供も事業の柱としている。その一つが、事務所1階の工場「MACHICOCO FACTORY」だ。「モノづくりをしたいけど、場所がなくてできない人に向けて作業スペースを開放しています。プロ仕様の機材も使えるので、それを楽しみに来られる人も多いですよ。毎週土曜日には子ども向けのワークショップも行っています。職人が実際に使用している機械に触れることで、難しさや面白さを体感してもらうんです」。
こういった経験が、子どもたちにとって将来の選択肢の一つにつながることは間違いないだろう。
また、御厨にある旧本社の建物を、「MACHICOCO CAFE(マチココ カフェ)」としてリニューアル。ランチやコーヒーが楽しめるカフェスペースに、駄菓子コーナーや自主学習スペースを併設。子どもを中心に誰もが集うことができる場を提供している。
「子どもたちが集まれば、自然と親に情報が行き届く。そこから私たちの活動に興味をもってもらえれば。ワークショップに参加してモノづくりを好きになってもらいたいのはもちろんですが、なにか面白そうなことをしているなと関心をもってもらうだけで十分。それが未来につながると信じています。そうした種をまくことが大事ですよね」と笑顔で話す戸屋さん。
「起業からの4年間は準備段階でした。今後は、町工場の高い技術力を世界へ伝えていこうと構想しています。ワクワクするような面白いモノづくりを、もっと増やしていきたいですね」と話す戸屋さんは、まき続けた種が大きく芽を出し、東大阪だけでなく全国から依頼が届くことを確信している。
DATA
モノづくりを通じて東大阪を活性化!
光る発想力で縁の下の力持ちを目指す