「舞いあがれ 東大阪」メッセージ
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HIGASHIOSAKA
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田岡 忠雄さん
瓢箪山劇場
支配人
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田岡 忠雄さん
瓢箪山劇場
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2022年7月にオープンした「瓢箪山劇場」では、剣劇やケレン味のある歌謡ショー、舞踊、人形芝居などが混在した、大衆演劇が楽しめる。
この劇場を取り仕切るのは40年以上、興行師として大衆演劇を盛り上げてきた田岡 忠雄さん。大阪市内で、九条笑楽座(西区)、此花演劇館(此花区)、水車小屋(生野区)の3つの大衆演劇場を運営してきた経歴を持つ。もともと田岡さんはイベント会社で働いていたが、32歳のときに独立。以来、大衆演劇を盛り上げるため情熱を傾けてきた。
「ご高齢の方や定年後で自宅にこもりがちな方などが、人情芝居や舞踊ショーを観に来てくださると、爆笑したり、すすり泣きしたりと、日常生活では表に出せない豊かな感情がよみがえってくる。そこが大衆演劇の醍醐味なんです」と熱く語る田岡さん。
瓢箪山劇場では、毎日2回の公演を行う。演目はすべて新作で、訪れるたびに新しい出し物を楽しめるのが魅力だ。
ところで、なぜ瓢箪山に4つ目となる劇場をオープンさせたのか。それは2020年のコロナ禍がきっかけだったという。通常の劇場はもちろん、ホテルや旅館での興行ができなくなってしまい、演劇界全体が危機に見舞われてしまう。「自分にできることは新しい舞台をつくることしかない」と奮起した田岡さん。新しい劇場をつくるため、さまざまなまちを探索しているなかで、瓢箪山に出合った。
「地域の人々の情愛やつながりが強く、高齢者の方も若者も同じように元気そのもの。新しいお店も老舗も、いろいろな店舗や企業が一体となってまちを盛り上げているのが肌で感じ取れる理想の場所でした」。田岡さんは大衆演劇を盛り上げると同時に、「こういう瓢箪山のようなまちも応援したい」という気持ちになり、新劇場のオープンを決意したという。
「でも、苦労も多いんですよ」と田岡さん。「大衆劇場は、ケバケバしいイメージを持たれることもあり、理解してもらうまでが大変なんです。そのため、劇団員が衣裳をつけたまま商店街を歩いて公演内容を宣伝したり。最初は皆さん、目を見開いて驚かれますね」と笑いながら話す。そうした取り組みが功を奏し、いつしか近隣の店舗が宣伝に協力してくれるようになり、商店街の飲食店でファンの方たちと一緒に打ち上げまでできるようになった。「この劇場がまちになじんできたと感じる、その瞬間が何よりもうれしいですね」。
そんな田岡さんは、この劇場の将来と、まちの未来についても語ってくれた。「大衆演劇は、日本の貴重な文化です。ここ瓢箪山からその文化を発信し、現状維持ではなく、その魅力を日本各地に広めていきたいですね。人の温かさにあふれるこのまちだからこそ、意義があることだと思うんです」。
DATA
親しみあふれるまちから
泣き笑いの大衆演劇文化を発信